水星（Mercury）とは？占星術初心者のための完全ガイド【神話から読み解く5つの性質】

「なぜじぶんの考えは、相手にうまく伝わらないんだろう？」 「どうしてあの人はあんなに話が面白いんだろう？」

もしあなたがそんな疑問を感じたことがあるなら、占星術における「水星」があなたの答えを持っているかもしれません。

水星は、私たちの「話し方」「考え方」「学び方」を司る天体。あなたの出生図のどこに水星があるかで、コミュニケーションスタイルや知的な才能が大きく変わるのです。

この記事では、占星術初心者の方でもわかるように、水星の基本から神話、そして実生活での活かし方まで解説します。

水星とはなにを司る天体？

まず、水星の基本から見ていきましょう。

知性とコミュニケーション

水星は理解力、言語能力、表現力の象徴です。

変化と適応

水星は「風見鶏」のように、相手や状況によって変わる性質を持ちます。

牛乳がチーズに、ぶどうジュースがワインになるような「品質の変化」を表す天体です。

また、年に3回ほど逆行と順行を繰り返す神出鬼没な動きも特徴的です。

よく聞く水星逆行についてまとめた記事はコチラ

神話から理解する水星

ギリシャ神話ではヘルメス（ローマ神話ではメルクリウス）として知られる水星。その神話を知ると、水星の性質がより深く理解できます。

誕生と最初の冒険

ヘルメスはゼウスと女神マイアの間に生まれた息子でした。驚くべきことに、生まれたその日のうちに旅に出たと言われています。翼のあるサンダルを履き、二匹の蛇が巻きついた神杖（カドゥケウス）を手に、ゼウスの伝令使として活躍することになります。

牛泥棒の逸話

最も有名なエピソードが、アポロン（太陽神）の牛を盗んだ話です。

ヘルメスは牛たちを後ろ歩きにさせて盗み出しました。これにより、足跡を見ても牛たちがどこから来たのか分からなくなり、まるである地点から突然空中へ消えてしまったかのように見えたのです。

この巧妙な手口を天から見ていたゼウスは、「我が息子ながら、なんと頭の良い盗み方をする奴だ」と感心したといいます。この出来事により、ヘルメスは盗賊の守護神となり、占星術でも盗みのナチュラル・ルーラー（自然な支配者）とされるようになりました。

音楽を通じた和解

やがてアポロンも占いを使ってヘルメスの仕業だと知り、彼を咎めます。しかしヘルメスは、自分が発明した竪琴をアポロンに贈り、言いくるめてしまいます。音楽を通じて、この異母兄弟は仲良くなったのです。

ヘルメスは単なる盗賊ではなく、頭の回転の速さと巧みなコミュニケーション能力で、ピンチをチャンスに変える存在なのです。

医療や商業のシンボルとして今も使われているヘルメスの神杖（カドゥケウス）は、この神話に由来しています。

占星術における水星の性質

神話で水星の「人格」が見えてきたところで、次は占星術の理論的な側面を見ていきましょう。

コールド＆ドライという性質

水星はコールド＆ドライという性質を持ちます。

コールド＆ドライとは？

古典占星術では、アリストテレスが『自然学』の中で述べた4つの元素的性質「熱い/冷たい」「湿っている/乾いている」を用いて天体を分類します。これらは火・土・風・水という4タイプを成り立たせる基本的な性質です。

• コールド（冷たい）
  • 熱が使い果たされた状態。行動力は失せ、物事や生物は動かなくなります。だからこそ現状を冷静に把握し、改善を促す性質を持ちます。感情的に突っ走るのではなく、一度立ち止まって状況を見極める力です。
• ドライ（乾いている）
  • 物事をサラサラにして混ざりにくくする性質のこと。つまり、何がどこにあるのか、はっきり分けて考える力。それが分析力や論理性として現れます

水星は太陽に最も近い位置にあるため、「コールド」の性質は他のコールドな天体（土星など）と比べると控えめです。冷静に分析しながらも、柔軟に動ける性質を持っているのです。

カメレオンのような変化する性質

水星の最大の特徴は、他の惑星の影響を受けて性質が変わるということです。

単独では能動的で論理的な性質を持ちますが、近くにどの惑星があるかによって、その表れ方がガラリと変わります。良い方向にも悪い方向にも、積極的にも消極的にも変化します。

例えば

• 水星が火星と一緒にいる → 言葉が鋭く、論争的になりやすい
• 水星が金星と一緒にいる → 話し方が優雅で、芸術的表現が豊かに
• 水星が土星と一緒にいる → 慎重で深い思考、専門性を持つ

これが、「同じ双子座の水星でも、人によって全然違う」理由なのです。

水星が本領発揮できる場所は？

水星は、双子座と乙女座という2つの星座と特に深い関係があります。占星術では、星が「この星座にいるときがいちばん力を発揮しやすい」という場所を“守護している星座”＝ルーラーと呼びます。

双子座と乙女座は、まさに水星にとってのホーム。それぞれ、ちがった形で水星の才能が伸びやすい場所なのです。

乙女座の水星：整える力のプロフェッショナル

乙女座にいる水星は、情報を整理し、正確に伝えるのが大得意。

• 話すときは丁寧で、言葉を選んで伝える
• 細かいミスに気づいて改善する力がある
• 計画的で、実務的な仕事が得意

まるで「カンペキ主義な編集者」や「整理上手な秘書」のような水星です。

双子座の水星：情報と会話のスペシャリスト

一方で、双子座の水星は“おしゃべり上手な情報通”。

• 好奇心旺盛で、知りたいことがたくさんある
• 軽やかに話題を切り替え、誰とでも話せる
• 人と人をつなげたり、新しい情報をシェアしたりが得意

まるで「情報キャッチャー」や「楽しい司会者」のような水星です。

水星は、なぜ2つの顔を持つの？

双子座と乙女座は、まったく違う性格の星座。それなのに、どちらも水星にとっては”居心地がいい”のは不思議ですよね。

実はここに、水星の「変化できる力」と「二面性」が隠れています。

水星は、「伝える」ことができれば、整えるスタイルでも、広げるスタイルでも力を発揮できる。

そして、双子座も乙女座も、どちらも「柔軟宮」という性質を持っています。

柔軟宮とは、季節の変わり目を司る星座グループ。次の季節に進むために、”空気を読んで動く力”を持っています。だからこそ、変化に対応し、状況に合わせて形を変えられる適応力があるのです。

この柔軟さがあるからこそ、水星は良い面も悪い面も強く持つ「二面性」を発揮します。

水星の二面性：光と影

ポジティブな面

• 言葉の選び方が巧みで、説得力がある
  • 例：プレゼンや交渉で人を動かせる
• 鋭敏さ、機敏さ、切れる思考力
  • 複雑な情報を分かりやすく説明する
• 愛想の良さ、優しさ、穏やかさ
  • 相手に合わせたコミュニケーションで信頼を得る
• 相手の立場に立って考えられる
  • 例：相手の意図を汲み取り、スムーズなやり取りができる
• 博識で思慮深い
  • 多様な視点から問題を解決する
• 学習能力の高さ、多才さ
  • 新しい環境にすぐ適応する
• 先見の明があり、適応力が高い
  • 変化を先読みして、柔軟に対応できる

ネガティブな面

• 言葉巧みで、ときに嘘つきや詐欺師的に見られることも
  • 例：話を盛りすぎて信頼を失う
• 軽薄やお節介と受け取られやすい
  • 例：深い話ができず、表面的な関係しか築けない
• 相手に合わせすぎて、一貫性がないと思われることも
  • 例：意見がコロコロ変わり、信用されにくい
• 話が上手すぎて、饒舌すぎて中身がないと思われることも
  • 例：口だけで行動が伴わない
• 自分の知識を披露したくて、自慢話が多くなりがちに
  • 例：会話が一方通行になり、相手を置いてきぼりに
• 器用にこなせるがゆえに、専門性が育ちにくい
  • 例：器用貧乏になり、何も極められない
• 情報が多すぎて、判断を先延ばしにしがち
  • 例：あれこれ考えすぎて優柔不断になる

重要なのは、水星そのものが「善」でも「悪」でもないということ。

ホロスコープ上で他の惑星とどう関わっているか、どの星座やハウスにあるかによって、その表れ方が大きく変わるのです。

自分の水星の「光と影」を理解することで、長所は伸ばし、短所は補うことができます。

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生年月日・出生時刻・出生地を入力するだけで、あなたの水星が何座にあるか分かります。

調べたら、下記「あなたの水星星座の特徴」で詳しく見てみましょう！

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自分の水星星座が分かった方は、以下から選んでタップしてみてくださいね。

まとめ｜水星を理解する5つのポイント

この記事で学んだ水星について、要点をまとめます。

• 水星は「変化する星」
  • 単独では判断せず、他の惑星との関係を必ず見る。周りの影響で良くも悪くもなる。
• コミュニケーションの星
  • 話し方、書き方、情報の伝達方法を司る。あなたの「伝え方」のクセが分かる。
• 知性の星
  • 学び、理解し、表現する能力を表す。「どう考えるか」「何に興味を持つか」が見える。
• 商いの星
  • 取引、交渉、商業活動に関わる。ビジネスでの強みを知る手がかりに。
• 柔軟性と二面性を持つ星
  • 状況に応じて変化できる適応力と、良い面も悪い面も強く持つ両極性。この性質を理解することが水星を活かすKEYに。

水星は占星術において、私たちの「頭の使い方」「話し方」「学び方」を理解する上で欠かせない天体です。

ホロスコープの中で水星がどこにあり、どんな惑星と関わっているかを見ることで、その人のコミュニケーションスタイルや知的な傾向、才能の活かし方がわかります。

「星読み（西洋占星術）って実際になんの役に立つの？」と思った方へ

よくある質問（FAQ）

星読み（西洋占星術）では、水星以外にも知るべきことはありますか？

西洋占星術では水星以外にも太陽、月、金星、火星など、さまざまな天体を読み解きます。

それぞれの天体が「人生のどの分野」を担当しているかを知ることで、自分自身への理解がより深まります。

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水星が逆行しているときに生まれた人はどうなる？

水星逆行生まれの方は、内省的で深い思考力を持つ傾向があります。表面的なコミュニケーションよりも、じっくり考えて本質を見抜く力に優れています。

「話すのが苦手」と感じるかもしれませんが、それは「軽い会話」が苦手なだけで、深い対話や文章表現では素晴らしい才能を発揮することが多いです。

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水星逆行中に契約や重要な決定をしてはいけない？

水星逆行中は、コミュニケーションの行き違いや、見落としが起こりやすい時期です。ただし、「絶対にダメ」というわけではありません。

注意点：

• 契約書は普段以上に丁寧に確認する
• 口頭での約束は必ず文書で残す
• 重要なメールは送信前に再確認

逆に、過去の見直しや再契約、復縁などには良い時期とされています。

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「なぜ自分の言いたいことが伝わらないんだろう？」と感じたら

• 一生懸命説明しているのに、「で、結局何が言いたいの？」と言われてしまう
• 相手の反応を気にしすぎて、本当に言いたいことが言えない
• 頭の中では分かっているのに、うまく言葉にできずもどかしい

もしこのような状況に心当たりがあるなら、それは「自分の水星を知る」サインかもしれません。

私も、話し方にずっと悩んでいました

私の水星は魚座。イメージで理解するタイプなので、言葉で伝えるのが苦手でした。

でも一方で、「論理的だね」と言われることもありました。

調べてみると、私の月は乙女座、木星は双子座。つまり、感覚で受け取り（魚座）、整理して（乙女座）、言語化する（双子座）――この3つが混ざり合っていたんです。

「話し方がおかしい」のではなく、自分の水星が複雑だっただけ。そう理解できてから、伝え方もラクになりました。

ひとりで整理するのが難しいと感じたら

「どうすれば伝わるんだろう」 「なぜいつも誤解されるんだろう」

そんなふうに、ひとりで考え込んでしまうこともあるかもしれません。

でも、安心してください。 あなたの星を読み解けば、答えは見つかります。

あなたに合ったコミュニケーションスタイルや、 才能を活かせる表現方法が、星の配置に現れています。

鑑定でわかること

鑑定では、次のようなことを読み解きます。

最終的に

「相手に合わせすぎず、じぶんらしい伝え方で、ちゃんと伝わる」未来へ。

＼あなたがじぶんらしく伝えられる未来へ／

お申込み前のご質問は公式LINE／Contactまで

「どの鑑定メニューが合うか」「何分コースがいいか」など、お申込み前のご質問は公式LINE／Contactよりお受けしています。

＼ 登録後「特典希望」と送るだけで、すぐに診断とワークシートが届きます／

あなたのココロが軽くなって、”わたし”らしい表現でイキイキと暮らせるようになりますように🌟

悩みと迷いを原動力に、運をつかみ、より良い人生を切り開いていきましょう！

参考文献